髪や頭皮にやさしい白髪染めとして人気のヘアカラートリートメント。

 

そのヘアカラートリートメントに配合されているトリートメント成分として、よく目にするのが「コンブエキス」。
（リシリコンブエキス、ガゴメエキス、等）

 

コンブエキスには、「ミネラル」や「アルギン酸」のほか、「フコイダン」と呼ばれる成分が豊富に含まれています。

 

最近では、フコイダンがもつ健康効果やトリートメント効果がよく知られるようになり、非常に注目が集まっています。

 

当サイトでも、「フコイダン 効果」や「フコイダン 白髪染め」といった検索ワードで訪問される方も増えており、関心が高まっていることが分かります。

 

フコイダンとは

フコイダン（英語名はfucoidan）とは、コンブやワカメ（メカブ）、モズクといった褐藻類に含まれるネバネバの粘質物に多く含まれる成分で、食物繊維の一種です。

 

フコイダンが発見されたのは1913年。スウェーデン人科学者のキリン教授（ウプサラ大学）によって発見されました。

 

フコイダンは健康成分として知られており、まだ医療データとしては不足しているものの、「血圧低下作用」「肝機能改善作用」「コレステロール値改善作用」「抗菌作用」「抗がん作用」など様々な効果が期待できる成分として研究が進められています。

 

日本でもタカラバイオ社などがフコイダンの研究を進めており、組織再生促進作用や免疫活性化作用などいくつかの実用性の高い研究成果が発表されています。少しずつですがフコイダンの効果が解明されつつあります。

 

※よく「フコダイン」と間違われますが、「フコイダン（fucoidan）」が正解です。

フコイダンのネバネバ成分の本来もっている働きというのは、「保湿機能」と「バリア機能」です。

 

ネバネバ成分が海藻類の表面を覆うことで、乾燥から身を守る働きをしています。引き潮で水から露出して日光にさらされてもすぐに乾燥して干からびてしまわないのは、フコイダンのネバネバ成分のおかげです。

 

また砂や岩、あるいは細菌や紫外線など外部からの刺激から守るバリア機能としての役割も持っています。さらに、表面が傷ついたときには、ネバネバ成分が傷をふさぎ、悪化しないように修復する働きもあります。

 

コンブやワカメなどの海藻類は、このフコイダンのネバネバ成分があるからこそ、厳しい自然環境の中でも自らの身を守り成長していくことができるのです。

 

白髪染めに配合されるフコイダンのトリートメント効果もこの保湿機能とバリア機能。

 

髪や頭皮にとって乾燥は一番の敵。乾燥から髪や頭皮を守る保湿機能や、外部からの刺激に対してのバリア機能として働くことで、高いトリートメント効果が得られるのです。

古くから日本ではコンブやワカメを摂取しており、「海藻類が髪に良い」ということを経験的に知っていました。

 

実際の研究でも、コンブに含まれるフコイダンが、毛母細胞の増殖を促進することで、育毛を促進する作用があるということが、タカラバイオ社の研究によって解明されつつあります。

 

フコイダンには主に「F-フコイダン」「U-フコイダン」「G-フコイダン」という3種類のフコイダンがあり、そのうち「F-フコイダン」に育毛効果があることが発表されています。

 

「F-フコイダン」には、肝細胞増殖因子（Hepatocyte growth factor：HGF）というタンパク質の生成を促進する作用があり、このHGFは、肝細胞のある肝臓だけでなく、他の臓器や血管、皮膚などさまざまな器官や細胞の再生因子（成長因子）であることが知られています。

 

このHGFと同じ働きは毛母細胞においても起こっています。

 

毛根にある毛乳頭細胞が生成する成長因子である線維芽細胞増殖因子FGF-7（Fibroblast growth factors）によって、毛母細胞の増殖が促進されるのですが、フコイダンにはこのFGF-7の生成を増やす働きがあります。

 

すなわち、F-フコイダンによって毛乳頭細胞におけるFGF-7の生成が促進されると、毛母細胞の増殖が促進され、毛髪を伸長させるということです。

 

LPLPの公式サイトに分かりやすい図がありましたので参考にしてみてください。

出典：LPLP美髪・育毛成分 ガゴメ昆布「フコイダン」

 

このフコイダンの働きについては、まだ医療的な根拠が得られているわけではないようですが、多数の育毛サプリや育毛剤が販売されています。

 

タカラバイオ社では、フコイダンの育毛効果について日本を始め、アジアやヨーロッパ各国で特許が許可されていることもからも、その効果は期待できそうです。

フコイダンが配合された白髪染めをご紹介します。

 

フコイダンが配合される白髪染めは、基本的にはヘアカラートリートメントですが、ヘアカラートリートメントは、化粧品に分類されるため、育毛効果をうたうことはできません。

 

期待される効果は、あくまでも髪の潤いやトリートメント効果です。

 

また、フコイダン成分が配合されていると言っても、その配合量はユーザー側には知るすべはありません。フコイダン配合というだけで商品価値が上がることから、少量の配合量でフコイダン配合の白髪染めとうたっているものも混じっていることがあり得ます。

 

配合量や品質が分からない以上、実際のトリートメント効果は、自分で使ってみて判断するしかありませんが、いくつかフコイダン配合の白髪染めを実際に使用してレビューしていますので参考にしてみてください。